10/11(金)~14(月祝)の4日間、別府競輪場にて開催される
大阪・関西万博協賛/別府市制100周年記念事業
別府競輪ナイターG3
シリーズ総展望
GIII4V‼地元の阿部将大
大分のエース阿部将大が、7月の記念競輪に続いて地元のGIII連続優勝を狙う。7月別府記念を①①①❶の完全優勝で制した阿部は、通算でGIIIを4V。名実ともに大分を代表する選手に成長した。競走得点も110点の大台に乗せて、超一流選手の仲間入りだ。年間獲得賞金は、8月終了した時点で3716万円。こちらは、シリーズで断トツの金額となり、昨年1年間で獲得した金額を、すでに超えている。逃げ・まくり・差しの自在戦が定着したことで、勝率3割、連対率4割と、高い次元で成績が安定してきた。成績が良くなれば、苦しい練習も、むしろ楽しくなるが常で、脚力を自然と上がってくる好循環になる。今後は、さらに勢いが増してくるだろう。
地元優勝を狙う阿部にとって、心強いサポート役になるのは大分の重鎮大塚健一郎。競走面でももちろんだが、九州勢との折り合いなど、側面からの的確なアドバイスも期待できるのは心強い。大塚はGIIIを4V、GI高松宮記念杯で準Vがある輝かしいキャリアの持ち主だ。6月函館GIII後に負傷欠場しているが、出場となれば、昨年暮れの地元記念で優出した以上の状態に仕上げてくるはずだ。九州勢は、地元勢の他にも園田匠、岩谷拓磨、林大悟、野田源一、大坪功一らタレントが揃って豪華な顔ぶれだ。阿部が九州勢を牽引してきた実績があるので、今回は地元戦の阿部を盛り立てることになりそうだ。園田は7車立てのFIの成績を見るとイマイチだが、9車立てで持ち味を発揮するタイプなので参考外だろう。6月久留米記念、7月福井記念と準決勝に進出、8月オールスター競輪では白星を奪取している。暑い夏場を脱して、少しずつ上向いてきた。GIIIを3V、GIお1Vの輝かしいキャリアは軽視できない。野田は6月以降にFIで1V、2着1回、3着2回、連対率4割と波に乗っている。まくり勝ちが爆増している。今年に入って競輪のレベルが一気に上がったことに危機感を持ち、一念発起の猛練習の成果が出てきたようだ。ビッグネームの割にGIIIの優勝が無いのは七不思議だが、勢いに乗じてGIII初優勝があるかも。岩谷は、7月佐世保GIIIの準Vが光る。後藤大輝の引き出しに乗って優勝が期待されたが、僅かの差で優勝を逃している。この悔しさは決して忘れないはずで、いつかはリベンジしてくるはずだ。大坪は、前期より得点を上げており、連対率も4割弱と、状態が上向き傾向だ。FI、GIIIでの初日の3連対率の高さに注目したい。林は競走得点を103点台まで落としてるだけに、期末をかけて勝負駆けになるので、こちらも注目しておきたい。
関東勢は長島大介、橋本瑠偉、杉森輝大、金子幸央ら優勝を狙える機動型が揃った。長島はGIII2Vのキャリアがあり、G戦の勝ち方を知っている自在戦士。107点前後の競走得点以上の潜在能力を持っている。近況の連対率は4割、3連対率5割。長島と同県の橋本は、眞杉匠との練習で力をつけてきた。先行とまくりのタテ攻撃だけで連対率4割と、能力の高さを実証している。今後は、さらなう飛躍が楽しみな逸材だ。長島に前を任されたら、迷うことなく発進するはずだ。栃木からは、S2班ながら107点近くまで躍進してきた。杉森も自在戦で108点の高得点を持っている実力者。今回は茨栃ラインが機能しそうだ。追い込み陣は中田健太、武田豊樹、岡田泰地、宿口潤平が優出候補。宿口は7月松山GIIIの優出が光る。中田、岡田も高得点の強みで目標に恵まれることが多い。
南関東勢は新田康仁、鈴木裕、海老根恵太、大石剣士、菅原大也が優出を狙える力がある。新田はGII優勝1回、GIIIを11Vのキャリアが光る。昨年末に心臓手術をして年頭から復帰後、7月別府記念と8月松山GIIIで共に準決勝4着。状態がかなり戻ってきた印象。鈴木もGIIIの優勝実績がある実力者。前々勝負から位置を取っての差し・まくりが基本戦法。8月小田原記念で久々に優出した。大石はGIIIで先行して連に絡むなど状態は良いはずだが、得点が100点台と低迷しているのが不思議だ。潜在能力では記念の優出級の力はあるので、別府戦まで立て直りのきっかけを掴んで来ると確変の活躍か。海老根は実戦復帰から2年余、コツコツと頑張って、今や競走得点が106点台まで躍進。GIIIではコンスタントに1予、2予を突破している。菅原も勝率3割、連対率5割と好調で、今年に入ってGIIIの優出が多い。
今回の北日本勢はSIが星野洋輝ただ一人で、S2班にも104点の坂本紘規が目につく程度で、少し小粒の印象。星野はまくりの連対率6割、追い込みの連対率4割で、バック先制回数がゼロというレーススタイル。現在の競走得点はS1班を維持するぎりぎりのレベルで、GIIIは準決勝が壁になっている現状。上位陣の大きな壁に行く手を阻まれている状態が久しい。むしろ、先行とまくりを主体に競走得点を104点まで引き上げてきた坂本の勢いの方が魅力はある。
中部勢は、川口聖二と上田国広のS1勢が優出候補で、少人数な陣容だ。川口は110点超の高得点を持つ自在戦士で、勝率3割、連対率5割弱。相手に応じて戦い方を変えていく器用なタイプ。今年に入ってGIIIの優出がある。5月日本選手権競輪では準決勝4着と健闘して、上位陣を相手に戦える自信を掴んで、ワンランクアップしたばかりだ。植田も106点台の高得点を持っており、目標に恵まれることが多い。連対率4割超は立派で、得点以上の力の持ち主だ。
近畿勢は、S1に山本伸一、石塚輪太郎、松村友和、池野健太、S2班に上杉嘉槻ら、優出を狙える好調選手が揃ったので楽しみだ。石塚は課題だった踏み出しの切れやスピード強化でパワーアップ。引くに引けないときはイン粘りや、位置を取っての差し、まくりなど多彩な戦法を駆使しての自在戦士に変身。8月富山記念準決勝で3番手の好位置を取ってからまくり一撃を決めて、SS班の山口拳矢を破るなど、流れが良い近況。山本はGIII2Vの実績が光る自在戦士で、G戦の勝ち方を知っているのが強み。スピード系の練習を重視して力をつけてきたのが結果に出てきた。今年の獲得賞金はシリーズで5指に入る。106点という得点以上の力を持っている。池野は8月名古屋FIで完全優勝するなど、勢いが加速してきた。自力主体に勝率、連対率とも5割が凄い。バック先制数はシリーズ屈指だし、スタートも速い。松村はGIで3連単入りするなど、ヘルニアが完治して負荷をかけた練習が出来るようになった。上杉は、脇本雄太との練習効果が出始めてFI優勝するなど103点近くまで躍進。踏み上がり、スピード、粘りとも確変の凄みが出てきた。
中四国勢は池田良、竹内翼、濱田浩司らが目につく程度で、他地区の主力陣と比べて小粒の印象だ。池田はS1班で3連対率5割を誇る実力者だが、キャリアが長い割にGIIIの優勝が無いのが七不思議だ。中四国の自力型が躍進してきたが、好位置を主張するだけの高得点を持っていないのがネックになっているようだ。竹内は勝利3割で、連対率4割超、競走得点も103点超までアップ。一時の不振から脱する気配が見えてきた。勢いが出始めた今が高配当の狙い時だ。べテラン濱田はGIII2Vの実績がある実力者。今年に入ってケガが続いたが、1着を取り始めて復活ムードだ。
ガールズケイリン
児玉碧衣が優勝の有力候補で別府に登場する。前回の3月別府は病み上がりの参戦で②②❻と不覚を取ったが、その後は8月まで優勝7回。4月のオールガールズクラシック優勝を含めて、優勝したすべての開催が完全優勝という凄さだ。競走得点は57点台の高得点、今年の獲得賞金も2534万円(8月末時点)で断トツだ。8月オールスター競輪(平塚)では五輪戦士佐藤水菜に3タテを食い、ガールズドリームスと決勝では太田りゆに先着されるなど「打倒パリ五輪組」が今後の課題になった。しかし、五輪戦士が不在の今回は、完全優勝が期待される。
児玉を脅かす候補は當銘直美と太田美穂。當銘は競走得点で児玉に次いで2番手だが、勝率と連対率では児玉を上回っている。ガールズのレベルアップに加えて、妹の當銘沙恵美の活躍で、姉のプライドに火が付いたのが今の好成績に。6月パールカップ①①❺、7月ガールズKF②①❸。2戦とも児玉を上回る成績だった。太田は連対率8割で、児玉の6割6分を大幅に上回っている。太田の場合は児玉や當銘と比べて特別競輪での優出がなくて、通常開催での数字なので一概に比較はできないが、先行主体の好成績なので、その点は評価した。
石井寛子は本来の出来なら児玉を脅かす存在だが、夏場に入って勝率と連対率が共に3割台で、競走得点は52点台まで落としている。通常開催でも不覚を取ることが多くなってきたのが気になる。
競走得点が50点超えの3連単候補は安東莉奈、永禮美瑠、小泉夢菜、藤原春陽、松井優香。地元で燃える安東は福井の市田道場で鍛えた効果が出始めた。ダッシュの良い永禮は前々の自在戦で連対率6割が光る。
別府競輪
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