7/13(土)~15(月・祝)の3日間、松戸競輪場にて開催されるナイターシリーズ
令和6年能登半島地震復興支援競輪
第20回 サマーナイトフェスティバル
ガールズケイリンフェスティバル
in松戸競輪場
サマーナイトフェスティバル 展望
松戸競輪場では6年ぶりに、サマーナイトフェスティバルが開催される。05年に2日制の超短期決戦でスタートした大会も15年には3日制に生まれ変わり、来年からはいよいよい4日間のシリーズになる。3日制の開催ではラストとなるサマーナイトフェスティバルを制して、“夜王”の称号を手に入れるのは果たして誰か。
地元の南関勢がシリーズをリード
シリーズの中心を担うのは、地元地区の南関勢だろう。6月の高松宮記念杯では、ラインの結束力を見せて別線を撃破。北井佑季が初タイトルを奪取して、2月の郡司浩平に次いで南関勢から今年2人のGI優勝者を輩出した。郡司、北井をはじめ、S級S班の深谷知広や松井宏佑。さらに地元の岩本俊介、根田空史と多くの機動タイプを擁しているのは、大きなプラス材料になる。とくにすでにグランプリ出場権を2人が手にしているのは、アドバンテージだ。5月の日本選手権を1112着。決勝では単騎ながらもあわやのシーンをつくり準Vだった岩本は、賞金を大幅に加算して獲得賞金ランク6位(6月23日現在)。初めてのグランプリが視界に入るところまできている。岩本が40歳にしてのビッグ初制覇を地元で遂げれば、グランプリ出場にもグッと近づく。それだけに南関勢は1人でも多く決勝にコマを進めることができるかが鍵にもなり、ライン形成次第では岩本や当所でサマーナイトフェスティバルを優勝している深谷らにチャンスが巡ってきそうだ。
近畿SSコンビが脅威
古性優作、脇本雄太の2人のS級S班がけん引する近畿勢も強力だ。高松宮記念杯で3連覇を逃した古性だが、直線での鬼気迫る追い込みは誰にもマネできるものではない。当所では日本選手権、サマーナイトフェスティバルで優出していて、バンクとの相性も悪くはない。不思議なことにここまでG2優勝がない古性が、サマーナイトフェスティバルで初のG2制覇も十分。3月のウィナーズカップVのあとも持病の腰痛により順調とは言えない脇本だが、不安を抱えながらだった高松宮記念杯で2走目から3連勝。決勝はシンガリ惨敗も、勝ち上がりでは脇本らしい動きが見られた。19年に日本選手権を優勝した松戸バンクでどんな走りをみせてくれるのか、完調ではなくても期待は膨らむ。さらに寺崎浩平、窓場千加頼らと、どんなラインができるかも興味は尽きない。
4連覇かかる松浦悠
サマーナイトフェスティバルを3連覇中の松浦悠士と4年前にサマーナイトフェスティバルを獲っている清水裕友。同地区の2人にとっては、この大会は相性抜群。今年はスタートダッシュをきかせて賞金を積み重ねている清水は、苦手な夏場での対策が1つのポイントになるが侮れない。落車の怪我が尾を引いて思うようなコンディションにまで上がってこない松浦ではあるが、それでも徐々に本来の動きを取り戻していて、清水、犬伏湧也、町田太我との連係から4連覇があってもおかしくはない。
若手が力をつけた関東勢
日本選手権Vの平原康多の名前がないのは関東勢にとっては痛手だが、若手も育ってきていて軽視はできない。昨年2冠の眞杉匠をはじめ、GI連続優出の小林泰正や坂井洋、吉田拓矢と各々が課題を持ちながら成長している。
北日本を引っ張る新山響
北日本勢はS級S班の新山響平の機動力に頼らざるを得ないものの、6月から新田祐大が復帰してきたことも同地区に大きな刺激をもたらしている。佐藤慎太郎、守澤太志らの追い込み陣との息を合わせて、他地区に立ち向かう。
九州、中部勢も虎視眈々
嘉永泰斗、山田英明、山田庸平、北津留翼、伊藤颯馬らに山崎賢人とコマがそろっている九州勢も、流れ次第でチャンスはある。
S級S班の山口拳矢、サマーナイトフェスティバルVの実績もある浅井康太。さらに高松宮記念杯で名前を売った藤井侑吾が加わる中部は、他地区と比べて戦力が手薄ではあるが、個々の魅力はそれを補えるものを有している。
●松戸けいりん
ガールズケイリンフェスティバル 展望
児玉碧衣が主役の座は譲れない
ガールズのトップ選手21人が松戸33バンクを舞台に、今年が最後となるガールズケイリンフェスティバルの3日間を盛り立てる。8月のパリでの五輪を直前に控えているナショナルチーム組が不在は残念だが、年々レベルアップが目覚ましい迫力のバトルは見ごたえ十分だ。主役は児玉碧衣。体調不良もあって順調とは言い難い今年の前半戦だったが、4月のオールガールズクラシックG1ではきっちりと仕上げてきて3連勝の完全Vを地元で遂げた。その後も連勝を伸ばして迎えた6月のパールカップG1では、まさかの準決敗退。しかしながら、初日予選、準決の内容は申し分なく、最終日を白星で締めると、「ガールズケイリンフェスティバルは獲ったことがないタイトルなので、獲りたいですね。今年最後なので勝って終わりにしたいです」と、今シリーズに気持ちを切り替えた。ここ松戸は15年にデビューを果たした思い出の地であり、19年にはガールズケイリンコレクションも制している。破壊力抜群のカマシ、まくりで他の選手を置き去りにして、ガールズケイリンフェスティバル初制覇でラストの大会を締めくくろう。
大舞台でパワー発揮なら坂口楓
3月にガールズケイリンコレクションを勝った坂口楓華は、その後も普通開催では負け知らず。「G1に向けてのトレーニングを1カ月くらい前からやり始めて、G1を優勝するために新しいトレーニングをした」との6月のパールカップは152着。準決では児玉の先行の前にまくり不発に終わった。ただ、昨年末には2度目のグランプリを経験して、脚力の底上げとともに大舞台での経験値を積んできているのは大きい。自分の力さえ発揮できれば、優勝は遠くないところにある。
地元の声援を石井貴が力に変える
地元の石井貴子は、ここ数年、落車による怪我に泣かされながらも6月のパールカップでG1初制覇。20年にガールズドリームを制して、グランプリにも4回出場している石井の復活劇は、多くのファンだけにとどまらず、選手にも感動を誘った。ここ一番での勝負強さと立ち回りには定評があり、地元の今シリーズでも持ち前のシャープな差し脚を生かしたい。
尾崎睦、尾方真らもチャンスは十分
6月の前橋で今年8度目のV奪取の尾崎睦は、すでに昨年の優勝回数6を上回る充実ぶりだ。近況は円熟味も増して、ビッグレース制覇に意欲を燃やしている。脚力だけならすでにビッグに手が届くところにいる尾方真生、一昨年にグランプリ制した柳原真緒、実力者の石井寛子、荒牧聖未、久米詩など、展開ひとつで浮上があっていい。また、パールカップを連勝で勝ち上がった當銘直美は、決勝では5着もその後の四日市を3連勝。地力アップも目を引くだけに注意したい。
●松戸けいりん
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