競輪祭2024展望
24年最後を飾るナイターGI「第66回・朝日新聞社杯・競輪祭」が、競輪発祥の地である小倉競輪場を舞台に11月19日に6日間シリーズの幕を開ける。 グランプリ出場選手が決まるサバイバル戦で寛仁親王牌の結果にもよるが、 今年はタイトル争いのみならず、獲得賞金による出場も現在ランキング20位台の選手までチャンスがありそうで、これまでになく一日一日の結果にも注目が集まる。
今年は全日本選抜、高松宮記念杯を郡司浩平、北井佑季の南関勢、ダービーは平原康多、オールスターは古性優作が優勝、GIIは眞杉匠がV2、脇本雄太がV1と各地区の戦力が拮抗しているのが明確になる結果となっている。ここもどの地区から優勝者が出ても不思議ないが、古性優作、脇本雄太に、窓場千加頼がブレークした近畿勢がV争いの軸となるだろう。オールスターまでビッグではVに手が届かなかったといっても古性は今年も変わらず驚異的な安定感を誇る。ビッグ全てで決勝に乗り、決勝でもほぼ確定板を外していない。同期の窓場や脇本とウィナーズカップ決勝に続き連係が実現するのが理想も、今度はVを譲らないか。脇本と窓場は賞金争いの渦中にいるが、経験豊富な脇本は動じずに自分の力を発揮しよう。好不調の波が激しい1年になったものの、タテ攻撃の破壊力に陰りはない。
南関勢は郡司、北井のGI覇者、深谷知広、松井宏佑、和田真久留に、怪我明けだが岩本俊介と機動型の充実度では他地区の追随を許さない。中心は郡司と、地元静岡グランプリ出場に後がない深谷。上位が動ける選手ばかりで連係のバリエーションが広いのが強み。ラインの結束力の高さを見せる。
エースの眞杉がGIIを連続Vと後半戦になって勢いを加速させてきたのが関東勢。タテヨコ厳しい攻めで眞杉の競輪祭連覇は十分だ。同じくこの大会でVがある吉田拓矢、坂井洋、森田優弥らメンバー次第で何でもできる選手がそろっているし、ダービー王の平原も再びGIを獲れる状態に仕上げてこよう。
松浦悠士にとっては怪我に苦しむ一年となったが、9月岐阜記念を優勝するなどようやく戦える状態に戻ってきた。ここで結果を出せなければ、昨年優勝したグランプリ出場は果たせない。グランプリ出場は確定的な清水裕友、機動力の高さは世界レベルの太田海也と力を合わせて完全復活を目指す。
新山響平、新田祐大が先導役の北勢も戦力に不足はないし、荒井崇博が睨みを利かす九州勢も結束してV獲りに邁進する。
競輪祭女子王座戦2024展望
賞金ランク圏外の佐藤水菜、太田りゆ、梅川風子にとってはここで優勝しなければグランプリ出場は果たせない。昨年のグランプリチャンピオンでもある佐藤が本命だ。オリンピックでは結果を出せなかったが、国内の競輪で全くその影響を感じさせなかったのが佐藤の凄いところ。実質中ゼロ日で走ったオールスターではライバルたちを寄せ付けることなく完全優勝。普通開催を走った9月前橋は、1・2班戦で優勝した森田一郎をも上回る9秒台前半の上がりタイムを連発して完全優勝と一人だけ次元が違っていた。勝負所で内に詰まるか、道中で予想以上に脚を使いでもしなければ負けることは考えにくい。 フィーリングのままに仕掛けてくる佐藤を止められる選手は出てくるか。
デビュー時から所属していたナショナルチームを卒業していたナショナルチームを卒業して、新たな競輪選手生活を始めたのが太田。その第一戦はやはり圧勝の連続だった。佐藤のハイスピードは常に対応できるのは太田くらいだし、食らい付いていって逆転できるか挑戦だ。
昨年覇者の梅川は再現を目指す。昨年はコンディションが悪い中で奇跡的なVだったが、今年は仕上げた状態で佐藤と真っ向勝負を挑みたい。
オールガールズを制し、賞金ランクトップの児玉碧衣が意地を見せる。尾崎睦、坂口楓華、尾方真生、奥井迪も持ち前の機動力を発揮して好勝負を演じたい。小林莉子や吉川美穂、久米詩や成長株の當銘直美らの走りも見もの。
小倉けいりん
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