5/25(土)・26(日)の2日間制、高知競輪場にて開催される
2024年 全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪
全プロ記念競輪
レース展望
S級S班8名がレースを牽引
深谷&郡司有する層の厚い南関勢が、優勢か!?
対抗勢の優位なライン構成からの展開が見所。スーパープロピストレーサー賞展望
2日制の全プロ記念競輪、ファイナルはスーパープロピストレーサー賞。初日優秀3レースの3着までが勝ち上がって覇を競う。S級S班を中心にトップスターが集結するだけあってGI級のバトルが繰り広げられる事は間違いなし。ここから続くビッグマッチを占う意味でも注目の闘いとなる。
メンバー的に厚みがあるのは南関勢。S班に返り咲いた深谷知広、今年初戦のGIを制した郡司浩平の両巨頭がラインを強力にリード。お互いに結束力を高め続けている両者が連係となれば別線にとっては脅威。今年はビッグレースで決勝進出を続けて一気に飛躍を遂げる勢いのある北井佑季。非凡なスピードを持つ松井宏佑も力を付けていて機動力の面でも優位に立つ。連係のバリエーションは多く、どう並ぶか注目。松谷秀幸、和田健太郎がラインを固めて結束する。
共に勝ち上がって来れば松浦悠士、清水裕友の中国ゴールデンコンビが存在感を発揮。前後はその時々で最善の並びを選択。幾多の場面で好連係を決めて来た両者が阿吽の呼吸を見せてワンツー決着を狙う。強烈な仕掛けでタイトル戦線に名乗りを挙げる存在に成長した犬伏湧也が前で引っ張る形も。犬伏を加えての連係実績も重ねているだけに松浦、清水にとって有利な戦いも望めそう。
今シリーズは古性優作が不在ながら脇本雄太が牽引する近畿ラインも強力メンバー。本来のパフォーマンスを見せれば脇本の仕掛けを止める事は至難の業。昨年の大怪我後は本人の口から体調面に不安を残すコメントが続くものの、次元の違うスピードで圧倒するレースは相変わらず。同県の寺崎浩平と同乗になれば優勝したウィナーズカップと同様に番手戦を活かす走りも十分ありそう。自らも動ける三谷竜生に加えて南修二、東口善朋、村上博幸と追込み勢も揃って実力者がずらり。まずは脇本にしっかり付け切る事が前提となるだけに踏み出しに集中。ライン決着で上位独占を目指す。
年頭は怪我で棒に振った眞杉匠が巻き返しに虎視眈々。新S班のスタートは順調とはいかなかったものの、更なる項を目指す若武者が状態さえ戻ればパワフルな走りを披露。関東の新旧エースが連係へ。眞杉と入れ替わる形でS班から陥落となったが、断然の実績を誇り復活を目指すのは平原康多。眞杉を巧追から逆転を狙う。
新山響平、佐藤慎太郎のS班コンビが中心となる北日本勢も見逃せない。佐藤のガードが見込めるだけに新山が迷いなく先手取りへと動けるのは強み。しっかりと自分の形に持ち込んでペースを握れば別線に簡単に捲らせないだけの先行力が新山にはある。その展開になれば職人の佐藤が腕の見せ所。前S班の守澤太志に、渡部幸訓がラインを固めて直線勝負にかける。
一撃の魅力なら山口拳矢。一気にトップスターへと登り詰めた勝負強さは魅力の塊。類まれなレースセンスを見せて混戦となれば一気に浮上の場面は十分。中部コンビで連係は実績抜群の浅井康太。今年に入ってからも高い勝率をキープしていてさすがの走りを披露。冴え渡る決め脚でチャンスを逃さない。
九州勢は上昇を続ける嘉永泰斗の動きに託しての戦い。大舞台での経験を積んでたくましさは増している。タイミングを見極めて一気に仕掛ければ見せ場を作る場面は十分ありそう。自ら動いても自力自在にハイレベルの攻めを見せて総合力ある山田庸平が好連係からチャンスを伺う。ベテランながら衰え知らずの差し脚で健在振りを見せている荒井崇博にも注目。
バラエティ豊かな戦力の中四国勢に注目。
総合力優位の山田英明が、九州勢を引き連れ対抗する。特選・選抜の見どころ
初日選抜6レース、特選3レースからはダイナミックステージの勝ち上がりを目指す。戦力が整っているのは中四国勢。破壊力抜群の仕掛けで好成績を残している取鳥雄吾、佐々木豪、島川将貴の自力型3車の存在が大きい。自在性ある松本貴浩も加えて機動力は充実のラインナップ。岩津裕介、隅田洋介、桑原大志、小倉竜二と実績ある追込みマーク勢も揃い、ラインの組み合わせは多種多彩。唯一地元から参戦となる田尾駿介の気合走りにも注目したい。
関東ラインも強力機動型を擁する。強烈なスピードが持ち味の坂井洋に佐々木悠葵、小林泰正の群馬コンビとGI戦線でも存在感を放つ自力型がずらり。自らも動ける吉澤純平だが、この3車と同乗となれば前を任せて仕事に専念。近況は1着ラッシュの岩本俊介がパワフルな仕掛けを見せる。追込みマークとして着実に地位を挙げている佐々木龍が南関で連係。
九州勢の中心は総合力ある山田英明。若手に任せるケースもあるが、自ら自力自在に攻めても好勝負の脚力は維持。切れ味は衰え知らずの井上昌己、安定感が増している小岩大介が直線勝負にかけて台頭。勢いに乗る伊東颯馬の機動力も見逃せない。
近畿勢からは展開に応じた攻めを見せる山田久徳と差し脚シャープな神田紘輔。皿屋豊、谷口遼平の三重コンビも一撃十分な機動力がある。
混戦を断つ捲り一撃を秘めるのは自力自在に動く菅田壱道。今期は2班ながら差し脚鋭い永澤剛との北日本勢にも要注意。
【全プロ・全プロ記念競輪って何?】
「全プロ」とは「全日本プロ選手権自転車競技大会」の略称です。競輪選手たちが「自転車競技」に取り組む大会で、国内最高峰のプロ自転車競技大会として開催されます。この大会の開催目的は「種目別選手権者の決定」「プロ自転車選手の資質向上」「自転車競技の普及、競輪の健全なる発展に寄与すること」。普段は「競輪」という公営競技の世界で闘う競輪選手たちが、「自転車競技」で競い合う大会です。 2024年は、5月27日(月)に高知競輪場にて開催されます。種目は、「ケイリン」「スプリント」「エイミネイション」「チームスプリント」「4kmチームパーシュート」の7種目が実施されます。 その直前に開催される「記念競輪」こそが、この「全プロ記念競輪」です。FIIにもかかわらず、S級S班の精鋭をはじめ豪華な顔ぶれが揃うことが特徴です。
●高知けいりん
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