11/19(火)~24(日)の日程でボートレース下関にて開催される
SG 第27回チャレンジカップ
G2 第11回レディースチャレンジカップ
チャレンジカップ完全ガイド
SGグランプリの最終関門がチャレンジカップであることはいうまでもないが、これは下剋上だけを意味するのではない。トライアルセカンドから参戦となる6位までのシード権争いもあれば、賞金トップが誰になるかという見どころもある。
そういう意味で今年、住之江周年(6月)や丸亀ボートレースメモリアル(8月)などを制し獲得賞金1位の馬場貴也に注目が集まるのは当然。戦いの舞台下関は2022年の周年記念など3Vとしているだけに不安要素はないとみていいだろう。
この馬場貴也を追う一番手がランキング2位の毒島誠。馬場&毒島の両者は、ボートレースの成り立ちに対する考察やファンへの感謝が深く、それがキレイで鮮やかなレースになって表れている。
毒島誠がもつSG8冠のひとつに2017年の第20回チャレンジカップがあるが、その雄姿を記憶しているファンも多いことだろう。再来が期待される。また、リベンジを期すのが平本真之。
2021年と2023年、この2つのグランプリで転覆失格。ゴールできなかった。
「期待してくださる方々に合わす顔がなく心が折れそうになった…」と語ったのは今年1月7日。意を決しファンの前に進み出ると奮起を誓ったのだった。
その決意通り賞金ランキングは現在5位とトライアルセカンドからの参戦が視野に入ってはいるが、ファイナル1号艇だった丸亀ボートレースメモリアルは2着惜敗。苦汁をなめている。しかし、それでも明るく前を向くのが平本真之。晴れ晴れしい笑顔が望まれてならない。一方、賞金ランキング再浮上を狙うのが若きSGウイナー定松勇樹。今年5月、多摩川で開催された第51回ボートレースオールスターでSG初優勝。賞金ランキング2位に踊り出たが、その後徐々に後退、8位なっている。ここで巻き返しベスト6入りを図るシリーズである。
その定松勇樹が師と仰ぐグランプリウイナー峰竜太は、ここにきて9位から6位にランクアップ。「結果に左右されない本物の強さを身につけたい」と取り組んできた道筋がカタチになってきている。2018年と2020年以来、3回目のグランプリVへの足掛かりとする下関となる。
このほか、「春先にくらべ近況ややリズムを落としている」と語っているものの、賞金ランキング3位としている菊地孝平をはじめ、尼崎グランドチャンピオンで自身2回目のSG制覇を成し遂げた土屋智則(9位)、グランプリウイナーの池田浩二(7位)など、強豪が集うのが第27回チャレンジカップ。あらゆることが起こりうるのが下関。その夜は、きっと熱く輝くことだろう。
レディースチャレンジカップ
G2レディースチャレンジカップ出場枠は21名。フライング休みなどの除外選手を除き女子賞金ランキング上位者が集うが、今大会は女子賞金トップをゆく遠藤エミがSGチャレンジカップ回り、また2位の浜田亜理沙や3位の渡邉優美がフライング休みのため出場できない。20位前後からのクイーンズクライマックス滑り込み可能なメンバーがいる点は押さえておきたい。
一方、シリーズ参戦メンバーの賞金トップは、2012年の第1回クイーンズクライマックスウイナーの三浦永理。今年はここまで優勝4回で賞金を上積みしランキングは4位。ベスト12入りは確定的。さらに勢いをつけたいところだ。
そして、このシリーズの看板レーサーとして期待されるのが今年前半に4Vとした守屋美穂。ランキングは5位である。後半はフライング禍もありレースから離れた期間もあったが底力はナンバーワン。30%を超える1着率(2023年10月~2024年9月)の中でも、2コースは44.4%。圧巻の強さを誇っている。
さらに、クイーンズクライマックスニューフェイスとなりそうなのが、今年ここまで3Vとしている藤原菜希。今年8月の福岡レディースチャンピオンで優出5着としたこともあり、賞金ランキングは10位。ここで栄冠を勝ち得ることができればベスト12入りは確定的。まさに勝負のシリーズである。
同様に、年末初の大舞台を目指しているのが西橋奈未。今年の優勝は3月の三国一般戦のみだが、一戦たりとも疎かにしない姿勢が実を結び賞金ランキングを11位としている。結果を残している2コースや3コースの戦いぶりは必見である。
そのほか、今年2Vとし賞金ランキング12位としている海野ゆかり、今年優勝がないものの取りこぼしの少ない戦いを武器に13位につけている寺田千恵、さらに9月に入り大村オールレディースと芦屋ヴィーナスシリーズで連続優勝を飾り賞金ランキングを21位としている山川美由紀、田口節子が優勝した徳山オールレディースで優勝戦2着としランキング20位に上がってきた實森美祐などの健闘も光っている。
もちろん、G1ウイナーで実力トップランクの平山智加(7位)をはじめ、細川裕子(6位)&宇野弥生(8位)の愛知コンビ、スピードとテクニックが融合したレースでファンを魅了する平高奈菜(9位)や長嶋万記(15位)など注目レーサーは枚挙にいとまがなく、微差の賞金争いから目が離せない。
小松生幹◆『スポーツ報知』
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