総展望
2024年12月30日(月)/ 静岡競輪場
KEIRINグランプリ2024
出場予定選手
郡司浩平[神奈川/99期]・平原康多[埼玉/87期]・北井佑季[神奈川/119期]・古性優作[大阪/100期]・脇本雄太[福井/94期]・眞杉匠[栃木/113期]・清水裕友[山口/105期]・新山響平[青森/107期]・岩本俊介[千葉/94期]富士山バンクの頂上決戦! KEIRIN GRANDPRIX 2024
標高3776m日本最高峰 富士山の麓、富士山バンク静岡競輪場で、輪界の頂上を目指し前回2021年当所開催の覇者古性優作をはじめ、ベスト9により争われる。
寬仁親王牌とオールスター競輪の2冠で選出は古性優作。機動パワー・ヨコのさばき・戦況判断と瞬時の対応能力は全て一級品。弱点がない輪界ナンバーワンのオールラウンダー。静岡バンクはGP2021の覇者であり、65(平成30年)・66(平成31年)周年記念競輪を連覇した実績があり、イメージよく戦えるはず。競輪祭を初制覇して選出の脇本雄太と前後で連係と見るが、脇本に前を任せる可能性が高いだろう。番手戦なら道中の援護から、スピードをもらい直線突き抜けを狙う。脇本は3年連続6回目の出場。今までは常に優勝争いの中心に君臨してきただけに、対戦相手の包囲が集中。焦点はその包囲網を圧倒的なスピードで正面突破できるかだったが、他の機動型のレベルアップによりGPでの包囲網は緩みそうだ。チャンスが広がれば、先行も含めて先に仕掛けることも選択できる。その時は古性が番手で別線の捲りをシャットアウトして逃げ・差しの一騎打ち。
2年ぶり5回目の出場は郡司浩平。当所は70周年記念競輪 (令和5年)を制覇し、GP2021では3着入線と相性はいい。今年は全日本選抜競輪を制してGP一番乗り。その決勝は北井佑季に前を任せて直線抜け出しての結果。その北井は高松宮記念杯でGⅠ初制覇を果たしてGP初出場。高松宮杯の決勝では前を任せた郡司が赤板から突っ張り先行で主導権を握り別線を完封。番手捲りでタイトルホルダーの仲間入り。それだけにGPで南関の先頭で戦うなら、無尽蔵のスタミナを武器に主導権を狙う。番手戦が予想される郡司は、道中は守備を固めて北井との直線マッチレースを目指す。ただ相手が相手だけに北井が消耗と判断すれば、気持ちを受け取り空けた車間を詰める勢いで自力に転じる展開もあるかもしれない。11/24のGP出場権争い最終日に最後の椅子を手に入れたのは岩本俊介。賞金ランキング9位で念願のGP初出場を決めた。初のタイトル制覇にあと一歩まで迫った日本選手権競輪の準Vをはじめ、充実の1年の総決算として総力戦。神奈川コンビとの南関連係が予想されるが、三番手でも先頭の北井が主導権を握ればもちろん、スピードに乗せてくれればシャープなタテ脚を直線まで温存して突っ込む準備。
眞杉匠は賞金ランキング6位で2年連続2度目の出場。今年はGⅠタイトル無冠ながらGⅡタイトルはサマーナイトフェスティバル、共同通信社杯の2冠達成。先行・捲りのタテの迫力に加えて、ヨコのさばきも果敢なだけに総合力ナンバーワンの古性との差を一気に縮めてきた。適正距離なら先行、好位に陣取れば捲り、必要なら好位さばきと戦法の幅は広い。昨年は初出場で単騎戦ながら3位入線の確定板入りと強心臓ぶりを発揮したが、2度目の出場で狙うは賞金1億4千万円のてっぺんのみ。関東で連係は日本選手権競輪を制して2年ぶり14回目の出場の平原康多。昨年途切れはしたが、この輪界最高峰のGPに10年連続出場してきた実績が何よりもスゴみ。その平原が番手を固めてくれるのは、眞杉にとってこれ以上ない安心感を与えてくれるはず。仕掛けどころに集中できるのもプラスで、勝機逃さず自力発動。その展開なら番手平原にもチャンス到来。14回目の挑戦で初のGP制覇成し遂げるか。
中国からは賞金ランキング7位で2年連続6回目の出場は清水裕友。今年はここまで無冠ながらコンスタントに賞金を積み上げて出場権を手に入れた。当所はバンク改修前の最後の開催71周年記念競輪を制覇。バンクは新しくリニューアルされたがポジティブなイメージで戦えることに間違いない。今回は単騎での戦いになりそうだが、自分の勝ちに集中できるだけにチャンスにしっかり反応。目指すはGP初制覇一本。北日本からは賞金ランキング8位で3年連続3回目の出場の新山響平。過去2回の大舞台はいずれも最初に動いている。初出場のGP2022では主導権を握り、GP2023でも脇本に叩かれたが主導権を狙った。積極性が武器の新山だが今年は単騎での戦いになる可能性が高く、戦い方は変わりそうだ。距離や流れを見極めて一気のカマシか混戦を待っての捲りで大仕事なるか。
2024年12月29日(日)/ 静岡競輪場
ガールズグランプリ2024
出場予定選手
児玉碧衣[福岡/108期]・石井貴子[千葉/106期]・佐藤水菜[神奈川/114期]・坂口楓華[愛知/112期]・尾崎睦[神奈川/108期]・尾方真生[福岡/118期]・石井寛子[東京/104期]連覇 復権 初戴冠 女王の座を目指すベスト7
今年、競輪祭女子王座戦GⅠ決勝戦(11/21)までの出場7選手の優勝合計は92。ここまでガールズ競輪は約300開催ですから、実に3分の1近くが7選手のVは圧巻。
昨年の女王佐藤水菜は11月の競輪祭女子王座戦GⅠを勝つ以外、グランプリに出場できない厳しい条件をクリア。スベリ込みで出場を決めた。今年はナショナルメンバーとしてパリ五輪出場。そして2024世界選手権ではケイリンで金メダル獲得し、トラック短距離種目では日本初のチャンピオンになる快挙達成。世界基準の機動パワーを身につけた今、昨年のGGPから負けなしの14連勝で連覇達成なるか。児玉碧衣(‘18 ‘19 ‘20 GGP三連覇)と石井寛子(‘17 GGP制覇)は女王復権を狙い佐藤水菜の連覇に「待った!」をかける。児玉は地元久留米開催のオールガールズクラシックGⅠを強烈な捲りで制して1冠。GGP初戴冠(‘18)を果たした静岡バンクで、女王返り咲きへVスパート。石井寛子は賞金ランキング6位でこの大舞台に戻ってきた。‘13から10年連続GGP出場を続けて来たが昨年途切れる形に。10年連続は偉業だが、それ以上のスゴみはその舞台に戻った今年にある。決り手の変化に注目。それは捲りの決め手が明らかに増えていること。この舞台に戻るためにロングの仕掛けに磨きをかけたことが本当のスゴみ。ハートの強さなら石井貴子(千葉)。ケガを乗り越えトップの舞台に復帰。6月の岸和田パールカップGⅠを制してこの舞台に立つ。戦況判断の良さを武器に勝負。賞金ランキング1位で選出は坂口楓華。2年連続3回目の出場で今年18V(11/21現在)は出場選手中1位。佐藤を後方に置く仕掛けで活路を開く。坂口と同様、佐藤より先に仕掛けたいのは尾方真生。賞金ランキング4位で3年連続3度目の選出。今年は7月松戸ガールズケイリンフェスティバルを逃げ切りでビッグ初制覇。この大舞台でもいつも通り先手必勝を狙う。‘18静岡GP以来、賞金ランキング2位で4回目の選出は尾崎睦。今年はGⅠオールガールズクラシック、パールカップともに3着確定板入り。抜群の安定感が武器だがGGPではリスクを冒してでも大勝負に出る。
2024年12月28日(土)/ 静岡競輪場
ヤンググランプリ2024
出場予定選手
太田海也[岡山/121期]・中野慎詞[岩手/121期]・後藤大輝[福岡/121期]・東矢圭吾[熊本/121期]・纐纈洸翔[愛知/121期]・村田祐樹[富山/121期]・山口多聞[埼玉/121期]・大川剛[青森/121期]・真鍋智寛[愛媛/121期]太田海也 輪界史上初のヤンググランプリ連覇へ
今年の若手の登竜門ヤンググランプリは昨年に続きハイレベル。121・123・125期の中から選出されたが、今年選出された9名は全員がラストチャンスの121期から選出された。それだけ昨年の覇者太田海也を筆頭に121期生のレベルの高さが証明された形だ。V争いの人気を二分しそうなのはナショナルチームの太田海也、中野慎詞。太田は2024世界選手権スプリントとチームスプリントで銅メダルを獲得。世界レベルのスピードを生かした豪快なスパートで、輪界史上初のヤンググランプリ連覇に挑戦する。中野も劣らず世界レベルに強化されたスピードを誇る。競技の負傷から復帰を果たした10月函館FⅠでは準決と決勝で差し迫る番手守澤太志(秋田96期)の追撃を振り切って完全V。続いた四日市記念でも決勝進出を果たし、北日本ラインを率いて先行勝負。別線を制圧し番手新山響平(青森107期)の優勝に貢献と文句なしの内容。両者の力の決着も人気を集めそうだが、太田との連係が予想されるのは真鍋智寛。スプリンターだけに太田の仕掛けにもピッタリ続いて渾身の差しを決めれば逆転シーンまで。中野との連係が予想されるのは大川剛。番手戦なら、中野が最終バックをトップ通過でチャンス拡大。
中部からは村田祐樹、纐纈洸翔のコンビ。村田は今年の全プロ競技1kmタイムトライアルで3位に入り、寬仁親王牌GⅠの特選スタートをゲットして飛躍の年に。スタミナを生かした先行力が魅力。纐纈は一発勝負の121期卒業記念チャンプだけに、チャンスめぐれば逃さない勝負強さが武器。村田との連係や前後は11/24現在では流動的だが、番手戦でも前で戦うことを選択しても一撃を狙うことに間違いなし。九州からは徹底先行タイプの後藤大輝。10月の寬仁親王牌の3日目に逃げ切りでGⅠ初勝利を挙げ、一歩一歩着実にステップアップ。東矢圭吾は後藤との連係と見るが、番手を回るなら車間を空けて詰める勢いで踏み込み、直線突き抜けるシーンもあるか。関東からは単騎戦と思われる山口多聞。後藤に勝るとも劣らない積極性を誇るが、単騎ではカマシ・捲りのタイミングを探る戦いになりそう。
2024世界選手権ケイリン金の山崎賢人ら強力メンバー参戦
ナショナルチームから山崎賢人が出場。2024世界選手権のケイリン種目で37年ぶりの金メダルを獲得して波に乗る近況。九州からは他にも強力な機動型阿部将大、松本秀之介が参戦予定で勝ち上がれば二の矢、三の矢の波状攻撃が可能。戦力の厚みなら関東勢も負けず劣らず。機動型にはスピードある坂井洋、積極性と共に調子も上昇の吉田有希。道中の守りは武藤龍生が固めて盤石。中四国を先導するのは徹底先行スタイルの町田太我。連係が予想されるのは縦横無尽の攻撃力を誇る松本貴治、阿竹智史や安定感あるマーカー桑原大志がラインを強力にする。中部は志田龍星、山田諒の岐阜コンビに注目。10月豊橋FⅠ決勝では志田の先導で山田諒が番手捲りを決めてVと実績あり。近畿からはオールラウンダーの稲川翔、山田久徳が参戦予定。共に個の力でもV争いに割って入れる実力派で存在感を示す。北日本からは高橋晋也、佐々木雄一の福島コンビ。勝機逃さず仕掛れば一撃勢力。強敵迎え撃つ地元からは復調気配の渡邉雄太、展開やメンバー構成に応じ柔軟に戦える簗田一輝。神奈川から参戦の和田真久留、青野将大、佐々木龍との連係で地元の期待に応える。
静岡競輪
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